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価値判断

仕事が休みの日は会場にいるようにしている。といっても椅子に座っていると入り辛いのか、客足が激減するので奥に隠れていることが多いのだけど(笑)。
無名の、権威ある賞など頂いたこともない(出したこともないけど)、そんなわたしの絵を、見ず知らずの方が好きだと言って下さったり、作品をお買い上げ下さったりしていただくのはとても嬉しくありがたく感じている。
さて、そんなある日、会場内の椅子に腰掛けていると2人の年配の男性が現れた。美術協会員だというその男性は
「絵は自由に描けばいいんだ。君のように若い人は思うまま自由に描きなさい」とやたら”自由”を連呼した。
そこでひと呼吸置いて歳を聞かれたので答えると、
「え!3○歳!?2○歳にしか見えないよなあ。そうか奥さんか、それで家庭的な絵なんだな」って…。
さっきと言っていること違うし、私、奥さんでも家庭的な絵を描いているわけでもないんだけど。自由、自由と言いながら固定観念に縛られているのではないだろうか。作者の年齢だけを基準に、絵そのものは見ていないのではないか。
そこで思い出したのが先日の関西での出来事。
友人の知人が、とあるデパートの画廊で展覧会をしているということで見に行った。
雰囲気があってとても好きな絵。
入口に経歴のボードがあり、その前になんとなく立っていたら、その経歴を見た年配の男性が
「なんだ、大した賞を取っていないな、大した画家じゃない」と言って去って行った。
私は違和感を感じた。彼には自分自身の価値基準はないのだろうか。
わたしは彼らを責めているわけではない。これは誰もが、勿論わたしも陥るかもしれない罠なのだ。
よく知っているつもりでいることが本当は分かっていないことがありやしないか?服や食べ物などを選ぶ基準をブランドに頼り過ぎてはいないか?
何物にも頼らない自分自身の確固たる価値基準を持っている人というのは実はとても少ないのかもしれない。

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