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『パンズ・ラビリンス』について思うこと

久々に色々と書きたくなる作品なのだが自サイトのCINE日記ではひとつの視点からある程度まとまった文章で出来上がっているので、ここでその他のことを思いつくままに書いてみよう。

まず、気になったのがポスター。チラシもサントラCDジャケットも、いかにも煌びやかなお伽の国の画面。これを見てあの内容を予想できる人はいないと思う。
劇中の場面なので詐欺ではないけど本作を象徴的に捉えたものではなく、騙されたと思う人もいるのではないか。
わたしはシーンの一部を見てダークな世界を予想して観に行ったので、そのことを気に留めていなかったのだけど、後でチラシとアメリカ版のポスターを見比べてそう感じた次第。チケットの雰囲気はいいのに。
単館上映の作品だし、とにかく観に来てもらわないと話にならないので、より多くの人に受け入れられそうな画を選んだのだろうけど、でもやっぱり内容を正しく伝えるポスターのほうが観た人に悪い印象を与えないと思う。

物憂げで美しい旋律の音楽は好き。子守唄が耳について離れない。つい口ずさんでしまう。

セットは細かいところまで作りこまれていて美しい。少女の服も可愛い。
オフェリアを演じたイバナは『レオン』の頃のナタリー・ポートマンを彷彿とさせる。インタビュー記事を読んだら実際彼女の憧れがナタリーらしい。なるほど。

ビダルの人物描写も興味深い。勧善懲悪時代劇の悪代官のように腹黒いというのとは一寸違う。亡き父の時計に囚われ産まれてくる子に囚われ、ファシズムに囚われそれを具現化し、ある意味一番不幸な人物だ。

パンは動きが若干チープに感じたけど、同じ人が演じているペイルマンはいい!無気味なのにどことなくユーモラスな造形がたまらない。

たぶん観る人の視点で様々な解釈が生まれる作品だと思う。観た人とディスカッションしたら新しい発見があるかもしれない。

来週もう一度、今度は母と妹と観に行く予定。彼女らがどういう内容を予想していて、そしてどんな感想を抱くか楽しみ。無理に誘ったわけではないのでわたしに責任はないもんね。

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» パンズ・ラビリンス 「逃げ場のない刹那さ」 [CARAMEL*PAPA]
カテゴリに入れるならホラー、しかしホラーでない? ダーク・ファンタジーと銘打たれた「パンズ・ラビリンス」作品概要については公式及びwikiを参照してください。多くの賞を取ってい... [続きを読む]

受信: 2007年12月14日 (金) 02時36分

» mini review 07076「パンズ・ラビリンス」★★★★★★★★☆☆ [サーカスな日々]
解説: 1944年のスペイン内戦下を舞台に現実と迷宮の狭間で3つの試練を乗り越える少女の成長を描くダーク・ファンタジー。『デビルズ・バックボーン』のギレルモ・デル・トロ監督がメガホンをとり、ファシズムという厳しい現実から逃れるため、架空の世界に入り込む少女を通じて人間性の本質に鋭く切り込む。イマジネーションあふれる壮大な視覚技術を駆使して生まれたクリーチャーや深く考察されたテーマに根ざした巧みな演出が衝撃的。 [ もっと詳しく ] (シネマトゥデイ) 原題 EL LABERINTO ... [続きを読む]

受信: 2007年12月14日 (金) 18時22分

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